2014年4月27日スタートの
日曜劇場「ルーズヴェルト・ゲーム」。
原作者は「半沢直樹」シリーズを書いた池井戸潤さんです。
「やられたらやり返す」ではなく、
今回のドラマは「取られたら取り返す」がキーワードみたいですよ(笑)
せっかく原作を読んだので、最終回までネタばらししちゃいたいと思いますが、
このドラマは結末を知ってでも楽しめるドラマに仕上がっているのではないかと
期待しています。
興味のある方は読み進めてくださいね☆
まず、どんな話か大まかに知りたいという方は
コチラの記事をご覧ください↓
ルーズヴェルト・ゲームは面白い?ドラマの評判・感想とネタバレ!
第一話を見逃したという方はコチラの記事をどうぞ!
こいつ、暇人だな…というくらい結構マジメにまとめています(笑)↓
ルーズヴェルト・ゲーム第一話を見てない人へ!わかりやすいまとめ
細川社長のルーズヴェルト・ゲーム
東京郊外にある年商500億円ほどの中堅精密機器メーカー・青島製作所。
青島製作所の大手取引先であるジャパニクスが
生産調整のために受注を減らし、
できないならばライバル会社のイツワ電器に乗り換えてもいいとも言ってきます。
また、経営不振に陥った青島製作所は度重なるリストラを余儀なくされます。
メインバンクである白水銀行の担当者、磯部支店長(峰竜太)からも
リストラを早く進めるよう支持され
結果を残せない野球部についても廃部するのが妥当であると言われる始末…。
そんな中、もうひとつの主要取引先である東洋カメラが
新製品の発売を早めるため、「イメージセンサー」の開発を急かします。
2ヶ月早めろという無理な要求になんとか待ってほしいと頼むのですが
それならばイツワ電器のイメージセンサーを使うと
またもライバル会社への乗り換えを話に出されるのです。
新型センサーの開発を前倒しするため、細川は開発部長の神山謙一(山本亨)を急かしますが
青島製作所の高い技術力を組み込むためには
絶対に前倒しにすることはできないと細川の話に聞く耳を持ちません。
どうするべきか思案する中で
細川はジャパニクスの社長諸田に会食に誘われます。
その会食の席にはイツワ電器の社長である坂東昌彦(立川談春)も参加していました。
イツワ電器は同業者として資金力を強みに成長している企業ですが
その成長のしかたとしては他社の類似品を大量生産し安く販売するということ。
社長の坂東は青島製作所の強みである高い技術力を狙って、
会食の席で経営統合を持ちかけてきます。
経営統合して業態を大きくし、青島製作所の技術力を奪おうとしていますが
実際には青島製作所を吸収し、必要ない人員は削減し、
業界トップに成り上がろうとしているだけでした。
また、青島製作所の専務である笹井に
経営統合したあかつきにはその社長を笹井にすると話を持ちかけます。
笹井も坂東の考えがわかっているので簡単に話に乗りませんが
その心の葛藤もドラマで表現されているでしょう。
細川も坂東の裏がわかっていたので経営統合の話は断りますが
諦められない坂東は青島製作所の株主である竹原に接触し
臨時株主総会で社長の細川を解任することまで提案します。
株主総会では細川が不利だったものの、
イツワ電器で抱える問題である半導体の業績不振について話し
経営統合のデメリットについて株主たちに説明するのです。
竹原を筆頭に株主たちから責められる細川ですが
大株主である城戸志眞は何も発言をしません。
そこで城戸に「何か発言はないか」と尋ねたところ、
「じゃあひとつだけ」と口を開くのです。
「経営統合をしたら専務の笹井が社長になるらしいが
それを反対した理由はなぜか笹井本人に聞きたい」と。
そこで笹井は言います。
「自分は社長の器ではないが、青島製作所に関することなら誰よりも知っていると自負している。
会社は株主のためにあるが、その一方でそこで働く従業員のためにも存在する。
ノルマでがんじがらめにしてイツワ電器になるのは簡単だが
自由気儘でいながら技術力の冴え渡る青島製作所になるのは難しい。
私はイツワ電器の社長よりも、青島製作所の一兵卒でありたい。」
その話を聞いた城戸は何も答えなかったが
経営統合の賛成には最後まで挙手をせず統合は否決となったのです。
その後、神山や開発部の努力の末に高性能新型イメージセンサーの開発が間に合い
それに加えて「スマホのカメラで一眼レフ並みの写真が撮れるコンパクトイメージセンサー」も完成します。
スマホ内蔵については細川の提案ですが、
それがヒットしつい最近まではリストラ対応に追われていた会社が
解雇した社員の再雇用を始めるまで再び息を吹き返したという逆転のゲームが起こるのです。
青島製作所野球部のルーズヴェルト・ゲーム
8-7の試合、それは青島製作所野球部が廃部になることが決まった上での
ライバル会社イツワ電器との試合です。
イツワ電器は精密機器メーカーとして業界ライバルであり、
青島製作所野球部の黄金時代のライバルでもあります。
ですが青島製作所野球部が衰退してからは
5戦5敗とやられっぱなし。
資金力のあるイツワ電器は、より良い人材をヘッドハンティングし
業界でも野球部でも名を馳せるようになりました。
青島製作所野球部の元監督である村野三郎(森脇健児)も
イツワ電器から引き抜かれた一人。
監督としての実績でというよりも、青島製作所の情報源として
引き抜いたような感じです。
勝つためには手段を選ばないイツワ電器は、
青島製作所のエース飯島健太(林剛史)と
四番打者でスラッガーの新田達彦(松藤和成)も一緒に引き抜きます。
残った野球部員で頑張ろうとしますが
エースの萬田智彦(馬場徹)が腕を痛め退職を決意するまでに。
エースのいなくなった青島製作所野球部は、更に衰退を辿るのでした。
ですが、そんな青島製作所野球部に救世主が現れます。
それは製造部にいる沖原和也(工藤阿須加)でした。
沖原は高校時代、野球の名門校である双葉西高校に通い、
プロ確実と言われる実力を誇っていましたが
暴力事件を起こしその後野球を辞めていました。
しかし暴力事件の原因は沖原でなく、
当時沖原がエースとして活躍することが気に食わず
嫌がらせをしていた先輩、如月一磨(鈴木伸之)にあったのです。
その如月はイツワ電器でピッチャーをしていて、
最終戦では因縁の対決となります。
沖原は監督である大道雅臣(手塚とおる)の説得を受け
青島製作所のエースとして登板するようになりますが
活躍が目立ち始めたところで当時の暴力事件に関するゴシップ記事を書かれ
青島製作所のイメージまでも悪くしてしまいます。
その情報をリークしたのが元青島製作所野球部監督の村野や
イツワ電器のピッチャー如月です。
野球部廃部が確実となった状況でも
青島製作所野球部は努力し続け
沖原もゴシップ記事での悔しさを乗り越えてマウンドに立ちます。
そして最終戦の抑えピッチャーとして登板し
見事8-7で青島製作所が勝利するのです。
その試合で勝利しても、青島製作所野球部の廃部案が覆ることはありませんでした。
ですがその試合を見て心を動かされた大株主の城戸志眞が
「キド・エステート野球部」をつくり
青島製作所野球部の受け皿となり部員のその後を見守るのです。
青島製作所野球部は廃部となりましたが
選手たちは野球ができることに喜びを感じ更に人と人との繋がりを深めていったのでした。
原作との違いは?
なかなか文章だけでは伝わらないかもしれませんが
ルーズヴェルト・ゲームでは多くの登場人物とそれぞれの苦悩・葛藤が描かれ
その生き様が伝わってきます。
そしてその姿を見て心を動かされた人々の姿もまた
人間味があって好感が持てるのです。
ドラマと原作ではだいぶ違う感じがしますね。
内容もそうなんですが、登場人物の雰囲気が全く違います。
ドラマは半沢直樹風に仕上げられていますが、
原作の登場人物はもっとおとなしいというか、「プレイボール」なんて言いません(笑)
それぞれのキャラクターがとても個性的になっています。
原作の笹井は、問題点を的確に指摘するものの、
あくまでも自分は社長の支え役であって前に出る人物ではないと
一歩後ろに下がった状態で描かれていたように思います。
しかし、ドラマでは悪役っぽくなってきているので少し残念です。
でも、ドラマなのでそれくらいわかりやすい人物描写の方が見ている人には伝わるでしょうね。
味方なのに敵と思わせておいて、最後はやっぱり味方。
なんだ、この人いいやつじゃん。みたいな(笑)
最終回では笹井の好感度が上がると思います。
このドラマでは、笹井の心がどのように動いていくのかも見どころの一つですし。
人付き合いでも、第一印象は良かったのに
だんだん知っていくうちに悪くなるという原点方式より、
最初の印象はあまり良くなかったけれど、
知っていくとこの人いい人じゃん!という加点方式の方がいい
…ということを最近身を持って感じています(笑)
ドラマも終盤なので、最後の大逆転がどのように描かれているのか楽しみですね。